
新築物件だけでなく、中古物件をリノベーションする場合にも保証が付帯することはご存じでしょうか。
中古リノベーション物件の保証内容は皆さんが想像する以上に会社ごとの差があります。物件やリノベーションの内容、施工会社によって保証内容が変わってくるため、よく調べてから契約することをおすすめします。
この記事では、リノベーションで知っておくべき保証の種類や期間、そして賢くリノベーション会社を選ぶためのポイントを詳しく解説します。
リノベーションの保証とは
リノベーションの保証とは、工事が原因となる不具合や完成後の初期不良などを、無料で修理してもらう保証を指します。
宅建法上の規則あり
リノベーション済み物件物件を購入する場合、リノベーションを行う会社(売主)が「宅地建物取引業者」となります。
宅地建物取引業者が中古住宅を販売する場合、宅建業法(宅地建物取引業法)により、引き渡しから2年以上の契約不適合責任を負うことが定められています。契約不適合責任とは、引き渡しから2年以内に物件の欠陥が発見された場合、売主である宅建業者に補修など行う義務があるというものです。
この規則に則り、企業へリノベーションを依頼する場合やリノベーション済み物件を購入する場合は最低でも2年間の保証がついていることが一般的です。
なお、物件購入後に別の会社でリノベーションを行う場合はこの限りでないことがあります。施工前に必ず保証内容を確認しましょう。
リノベーションの保証の種類と期間
リノベーションの保証は、主に3つの種類に分けられます。それぞれの保証がどこから提供され、どのような期間で有効なのかを理解しておくことが大切です。
①リノベーション会社による独自保証
リノベーション会社が独自に設けている保証です。
工事後に発生した不具合や初期不良に対し、定められた範囲内で無償対応してくれます。
保証期間は施工箇所によって異なりますが、リノベーション済み物件を扱っているパックシステムでは、おおよそ以下のような保証期間を設定しています。
建物の主要部分(躯体):2年
給排水設備:2年
内装仕上げ:1年
②設備メーカーの保証
リノベーションで新しく設置したキッチン、お風呂、トイレ、エアコンなどの住宅設備には、メーカーによる保証がついています。
ほとんどの設備の保証期間は1〜2年ですが、給湯器やガスコンロなどの一部の機器については、10年間の長期保証が付くケースもあります。保証期間内に発生した初期不良は、無償で修理・交換対応してもらえます。
③リフォーム瑕疵保険
リフォーム瑕疵保険は、国土交通省が指定する保険法人に登録された会社だけが加入できる保険です。
工事に欠陥が見つかった場合、その修繕費用を保険でまかなうのがリフォーム瑕疵保険の主な目的です。万が一施工会社が倒産してしまっても、加入者が直接保険金を受け取ることができます。保証そのものが重要であることはもちろん、リフォーム瑕疵保険への加入がローン控除の対象となる場合があるため、ローンの活用を検討されている方にとっては特に重要です。
保険期間は部位によって定められています。
構造や雨水の侵入を防ぐ部分:5年
その他の箇所:1年
なお、旧耐震基準の物件にはリフォーム瑕疵保険を付けられないことがあるため、注意が必要です。
アフターサービスも重要
本来の保証とはやや意味合いが異なりますが、リノベーション会社が提供するアフターサービスも重要な要素の一つです。
リノベーション会社の多くは購入後に何らかの不具合が生じた場合にアフターサービスが提供されます。
以下のようなアフターサービスが提供されているかもチェックしておきましょう。
アフターサービス規準表の発行

アフターサービス規準表とは、無償対応の範囲、補修方法、除外される項目などを明確に記載した書類です。不具合が起こった場合、どのようなサービスが受けられるのかが一目で分かります。
例えば、パックシステムのリノベーションでは配管・電気配線・床・壁・キッチン・ユニットバスなど、30種類もの部位・設備で破損や動作不良が起こった場合のアフターサービスを提供しており、規準表にその旨が書かれています。
工事資料の保管・提供

自社で設計・施工を行った場合、壁の裏側など隠れた部分(隠蔽部分)の写真を含む工事資料を保管していることがあります。
しっかりと施工している証拠になることはもちろん、こうした工事資料は将来のメンテナンス・修繕に必要となってきます。
定期点検
6ヶ月、1年、2年ごとなど、施工会社が定期的に住まいを点検してくれるサービスです。
素人では気づきにくい小さな不具合も、プロの目で早期に発見し、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
保証目線で見る!リノベーション会社の選び方
リノベーションを成功させるためには、信頼できる会社選びが何よりも重要です。特に、工事が完了した後の「保証」は、万が一のトラブルに備える上で欠かせない要素です。
ここでは、保証の観点からリノベーション会社を選ぶ際のポイントを解説します。
保証書の有無
大前提ではありますが、口頭でのやりとりだけではなく、保証内容が明記された保証書を発行してくれるかが重要です。
保証期間、保証範囲、連絡先などが明確に記載されているかもチェックしましょう。
瑕疵(かし)担保責任の範囲
引き渡し後に見つかった施工上の不具合を、会社が無料で補修する「瑕疵担保責任」の範囲を確認しましょう。
法律で定められた範囲だけでなく、会社独自の保証期間や保証対象をチェックすることが大切です。
リフォーム瑕疵保険の加入有無
リフォーム瑕疵保険は、国土交通大臣指定の第三者機関が工事の検査を行い、万が一、施工会社が倒産しても補修費用の一部を保険でまかなうことができる制度です。この保険に加入している会社は、一定の技術基準や経営状態を満たしていることの証明にもなります。
完工時の竣工検査
リノベーションが完了(完工)したら、引き渡し前に必ず竣工検査を行います。
竣工検査は工事が契約通りに行われたか、不具合がないかなどを確認するための重要なプロセスです。この完工時のチェックがしっかりしているかどうかが、リノベーション会社を選ぶ上で大事なポイントになります。
竣工検査のチェック項目は、契約前に一度確認してみると良いでしょう。
- 給湯器
- 便器・便座
- 紙巻器・タオル掛け
- 床暖房
- コンロ
- キッチン機器
- 換気扇
- 給気口
- エアコン ※30分以上の試運転
- スイッチ確認
- コンセント確認
- TV受信
- インターホン
- 熱・煙感知器
- 玄関ドア・サッシ・網戸
- 壁面取付状態確認
- 木製建具
実績も参考に
保証制度がどれだけ充実していても、実際の施工の品質が伴っていなければ意味がありません。
リノベーションを依頼する会社の実績をあらかじめ確認しておくとよいでしょう。質の良いリノベーション会社はリノベーション自体のクオリティが高いだけでなく、トラブルへの対応実績も豊富です。
リノベーション会社を探す場合は特に、似たような物件の施工実績があるかを確認しましょう。特にマンションと一戸建てではリノベーション・施工に関するノウハウが大きく異なります。
実績を調べる場合は会社のホームページやSNSはもちろん、Web上には載っていない実績を聞くのも一つの手です。気になる会社には直接相談してみることをおすすめします。
リノベーションの保証をチェックしよう
リノベーションは、完成してからが本当の始まりです。工事の不具合や予期せぬトラブルに備え、安心して長く暮らしていくためにも、保証は非常に重要な要素となります。
リフォーム瑕疵保険への加入有無や、保証書の内容を契約前にしっかり確認しましょう。さらに、引き渡し前の竣工検査を丁寧に行うことも、後悔しないリノベーションには不可欠です。
パックシステムでは、独自保証やリフォーム瑕疵担保保険はもちろん、通常2年のメーカー保証を当社負担で10年に延長し、より長く安心して設備をご使用いただける体制を整えています。
また、リノベーションのプロが完工後の竣工検査を行う厳密なチェック体制を敷き、万が一不具合が発見された場合は丁寧に是正工事を行ってからお客様に販売しています。もちろん、お引き渡し後のアフターサポートも万全に整えています。
リノベーション物件を比較する際は、リノベーション会社の保証やアフターサービスについてもしっかりと調査・検討するようにしましょう。
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