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【宅建士監修】不動産の登記費用とは?軽減措置など基本情報を解説

不動産の売買時など様々な場面で「登記」が行われ、登記費用が発生します。何に使われるお金で、どれくらいの金額になるのか不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

ここでは登記費用の基本構造と内訳を解説し、特に費用の中核を占める「登録免許税」について詳しくご説明します。

この記事の監修者

村上広宗

パックシステムSL課課長。不動産仲介会社での経験を活かし、SUUMOなどのポータルサイトの運用・直販事業に携わる。
宅地建物取引士・住宅ローンアドバイザー・猫/犬との住まいのアドバイザーを保有。

目次

不動産の登記費用とは

実際の登記費用請求書のイメージ

そもそも不動産登記とは、土地や建物といった不動産の物理的状況(面積や構造)や権利関係(誰が所有者か、ローンによる担保権があるかなど)を法務局に公的に記録・管理する制度です。

登記は不動産の身分証明書のようなものであり、不動産の所有権を公的に証明して権利を守るために必要です。

その登記の際に発生する費用が登記費用です。

登記費用は主に不動産登記を行う者が国に支払う「登録免許税」を指します。

登録免許税

登録免許税は「国に納める税金」であり、その税額は不動産の固定資産税評価額に登記の種類に応じた税率をかけて計算されます。

登記の種類適用されるケース登録免許税の基本税率
所有権移転登記中古の土地・建物を購入した際、名義を売主から買主に変更する登記固定資産税評価額×2.0%
所有権保存登記新築の建物を購入した際、初めて所有権を登録する登記固定資産税評価額×0.4%
抵当権設定登記住宅ローンを利用する際、金融機関が担保権を設定する登記債権金額(借入額)×0.4%

登録免許税以外の費用

登記費用には、登録免許税以外にも、手続きを代行してもらうために専門家へ支払う報酬が含まれます。

司法書士報酬権利に関する登記(所有権移転・抵当権設定など)の代行を依頼した場合に支払う報酬
土地家屋調査士報酬土地の境界確認や建物の新築時の表題登記(物理的状況の登記)など
手数料登記に必要な謄本代や証明書発行のための登記手数料など

司法書士への報酬は自由設定ですが、不動産会社や金融機関が提携している司法書士に依頼するのが一般的でおすすめです。

提携している専門家であれば、融資の実行スケジュールや契約日程の共有がスムーズになり、手続きのミスや遅延のリスクを避けられるという大きな安心感があります。

費用を優先して自分で探す選択肢もありますが、特に住宅ローンを利用する場合は、スムーズな手続きを優先して提携の専門家に依頼する方が円滑に進みます。

不動産登記費用の軽減措置・適用条件

不動産購入時にかかる登記費用(登録免許税)は高額になりがちですが、一定の要件を満たす自己居住用の住宅を取得した場合、国による特例措置(軽減税率)が適用されます。

この制度を活用することで、登記費用を大幅に節約することができます。

ここでは、軽減措置の具体的な税率と、その適用条件について詳しく解説します。

軽減措置適用時の税率

以下の軽減税率は、特に建物に関する登記(所有権の移転・保存)と、住宅ローンを設定する際の抵当権設定登記に対して適用されます。

税務署が公開している資料によれば、適用条件は以下のように定められています。

上記2及び3の軽減措置の適用を受けるためには、登記の申請書に住宅用家屋の所在地の市区町村長の証明書(住宅用家屋の床面積が50㎡以上であること等の一定の要件を満たす旨の証明)を添付の上、その住宅用家屋の新築又は取得後1年以内に登記を受けなければなりません。

土地の売買や住宅用家屋の所有権の保存登記等に係る登録免許税の税率の軽減措置に関するお知らせ
登記の種類軽減措置適用時の税率
所有権移転登記(建物)固定資産税評価額×0.3%
所有権保存登記(建物・新築時)固定資産税評価額×0.1%
抵当権設定登記債権金額(借入額) ×0.1%

条件を満たすかどうかによって、登記費用は大きく変わってきます。

特に中古住宅を購入する際は、築年数と耐震基準の適合証明について、不動産会社を通じて事前に確認することが極めて重要です。

登記費用を知る方法

登記費用は、不動産の権利を守るための必要経費です。費用を正確に把握するためには、まず費用のベースとなる情報を確認し、専門家に相談することが最も確実です。

固定資産税評価額を確認

登録免許税を計算する際の基準となるのは、物件の固定資産税評価額です。

毎年市区町村から送付される固定資産税納税通知書で確認できるほか、市区町村の税務課や資産税課で調べることも可能です。

ただし、計算できるのは「登録免許税」の一部のみであり、全体費用を知るには司法書士へ相談する必要があります。

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