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リノベーションの印象は素材で決まる!床・壁の人気素材と失敗しない選び方

リノベーションの際に、「おしゃれな部屋にしたいけれど、壁紙や床材の種類が多すぎて選べない」「無垢材やモルタルに憧れるけれど、毎日の手入れが大変そう」と迷ってしまう方は多くいらっしゃいます。

空間の面積の大半を占める床と壁の素材選びは、リノベーションの完成度やその後の居心地を大きく左右する重要なポイントです。費用の安さや見た目のデザイン性だけで決めるのではなく、日々の生活を見据えたメンテナンスのしやすさなども考慮して選ぶ必要があります。

この記事では、リノベーション会社の視点から定番素材や最新トレンド、実際の事例などを解説します。

目次

リノベーションで人気の床素材7選

床材の種類メリットデメリット・注意点費用感
無垢フローリング経年変化を楽しめる
長く使える
メンテナンスが必要
人によって好みが異なる
高め
挽板・突板フローリング木の質感を楽しめる
寸法安定性が高い
無垢材ほどの深い味わいが出にくい中〜高め
シートフローリングお手入れが最も簡単
寸法安定性が抜群
本物の木のような質感ではない
素材次第では安っぽく感じる
安め
フロアタイル(塩ビ)水や傷に強い冬場は冷たく感じやすい
コンクリートへの直貼りに不向き
安め〜中
クッションフロア水に強く掃除が簡単
ペットの足腰に優しい
重い家具の跡が残りやすい
独特の踏み心地が苦手な人も
安い
磁器タイル傷や汚れに強い
床暖房との相性が良い
冬場は冷たい
足が疲れやすい
高め
モルタルスタイリッシュで洗練された雰囲気マンション規約の確認必須
防塵・撥水コーティングが必要
中〜高め

お部屋の印象と日々の足触りを大きく決める床材について、それぞれの構造やお手入れのしやすさ、そして費用感のバランスなどを基準に解説します。

無垢フローリング(自然素材)

参照:WOODONE「無垢フローリング ピノアース足感フロア」

丸太から切り出した1枚の木の板を使用する無垢フローリングは、調湿作用があり、自然の温かい雰囲気を重視する方に根強い人気があります。木自体が分厚いため、傷がついても削り直すことができ、長く使い続けられるのが大きな魅力です。

ただし、特に強い西日が入るお部屋では木の伸び縮みが起こりやすく、年に一度のワックス掛けが必要になるなど、日々の管理には少し手間がかかります。

また、木の種類によって色やデザインの好みがはっきりと分かれやすいため、将来的な住み替えや売却を視野に入れている場合は慎重に選ぶ必要があります。

挽板・突板フローリング

参照:朝日ウッドテック「STANDARD」

合板の上に、薄くスライスした天然木を貼り付けたのが挽板(ひきいた)および突板(つきいた)フローリングです。合板がベースとなっているため木材が伸び縮みしにくく、温度や湿度による反りが少ないのが特徴です。

表面の木に2mmから3mm程度の厚みがある「挽板」を選べば、木目特有の凹凸がしっかりと感じられ、無垢材に比べて手入れが簡単でありながら、本物の木に近い心地よい足触りを楽しめます。

表面の木が0.3mm程度の「突板」は、木目の深みこそ挽板に譲りますが、価格と質感のバランスが良く、リノベーションでも採用されることが多い定番の素材です。

シートフローリング

参照:DAIKEN「トリニティ」

合板のベースの上に、木目などを高精細にプリントした樹脂製(オレフィン等)の薄いシートを貼り付けた床材です。

表面に本物の木を使用していないため、木材特有の経年変化がしにくく、ワックス掛けも不要なため、お手入れは非常に簡単です。

ただし、シートフローリングは種類が非常に多くピンキリなので、ものによってはかなり安っぽく感じることもあります。価格も抑えられており、コストを重視しつつ綺麗な状態を手軽に保ちたい方に向いています。

フロアタイル(塩ビタイル)

参照:miratap「ウッドラインNW サップオーク」

ベースから表面まですべてがポリ塩化ビニル(PVC)というプラスチック系の素材で作られており、木材を一切使用していない薄いタイルです。木目調や石目調などデザインも非常に豊富に揃っています。

全体が塩ビの塊であるため水が染み込まず、傷に対する耐久性もシートフローリングより高いため、洗面所やキッチン周りはもちろん、土足対応のものを敷けばペットのいるご家庭にも適しています。ただし、素材自体が硬く下地の温度をダイレクトに伝えるため冬場は冷たく感じやすく、コンクリートへの直貼りには不向きな側面があります。

クッションフロア

参照:sangetsu「HM-12080」

中にスポンジのような発泡層を持たせた、クッション性のある塩化ビニル製のシートです。幅の広いロール状のシートを広げて貼るため継ぎ目が少なく、水漏れに強くて掃除が簡単なのが強みで、価格も安価なためトイレや洗面所にも使われます。

滑りにくく足腰を痛めにくいため、ペットを飼っている方はあえてクッションフロアを選定する場合があります。

デメリットとしては表面が柔らかいため重い家具を置くと凹み跡が残りやすく、鋭利なものを引きずると破れてしまうことがあります。特有のツヤや踏んだ時のプニッとした独特の感触が苦手な方もいるため、場所を選んで使うのがおすすめです。

磁器タイル

参照:名古屋モザイク工業株式会社「UNIVERSALENEW」

粘土を高温で焼き上げた磁器タイルは、圧倒的な高級感があり、水や汚れ、傷に極めて強いのが特徴です。経年劣化が少なく、長期間にわたって美しい状態を維持できます。熱の伝導率が高いため、床暖房と相性が良いのもメリットです。

ただし、冬場は足元が冷たく感じやすく、素材が硬いため長時間立っていると足が疲れやすくなります。また、スマホや食器を落とすと高確率で割れてしまう点や、タイルの隙間にある目地に汚れが溜まると掃除に少し手間がかかる点には注意が必要です。

モルタル

参照:miratap「ルーセントカラー 床用セット グレー」

洗練された無骨なデザインを好む層から高い人気を集める仕上げ材です。ただし、そのままでは表面が削れて粉(ダスト)が舞い、水や油が染み込んでシミになってしまうため、防塵・撥水のクリアコーティング処理が欠かせません。

また、モルタルは硬くて音が響きやすいため、マンションの管理規約でリビングなどのコンクリートスラブへの直塗りが禁止されているケースが多くあります。居室に取り入れる場合は、防音機能を持たせた二重床などの下地を組む工夫が必要です。

タイル同様に冬場は底冷えしやすく、足が疲れやすいという特徴もあるため、最近では手軽に取り入れられるモルタル調のフロアタイルやシートを選ぶ方も増えています。

壁材・天井材の人気素材5選

壁と天井は部屋の中で最も面積が広いため、素材選びが重要です。ここでは、壁・天井で使われる素材について解説します。

ビニールクロス

参照:Lilycolor「オーク板柾目|LL7228|のり付き壁紙」

ポリ塩化ビニルを主原料とした、日本の住宅で最も一般的に使われている素材です。

最大のメリットは価格の安さと、デザインや機能のバリエーションの多さです。

寿命が約10年とやや短めで、経年劣化で継ぎ目が剥がれてきたり、選び方によっては質感が少し安っぽく見えてしまったりすることがあります。

塗り壁

参照:AICA「塗り壁材・外壁材/ジョリパット」

珪藻土や漆喰などの自然素材を使用し、職人がコテを使って丁寧に塗り上げる壁です。

優れた調湿作用や消臭効果があるだけでなく、照明が当たるとコテの跡が美しい陰影を作り出し、上質な雰囲気を演出できます。

ただし、職人の手作業となるため費用が高く工期も長くなる点や、硬い物がぶつかると欠けやすい点には注意が必要です。

タイル

参照:LIXIL「メタガラス」

陶器やガラスで作られたタイルは、リビングのテレビ背面やキッチンの壁など、空間の一部にアクセントとして貼るだけで一気に高級感や立体感をもたらしてくれます。

魅力的な素材ですが、施工費用が高めになることと、目地に汚れが溜まると目立ちやすい場合があるため、一部だけアクセントとして採用するなど、貼る場所を考慮して選ぶのがポイントです。

木材

参照:WOOD ONE「突板シリーズ フラットパネル オーク」

無垢の板材や、薄い天然木を貼った木目調パネル(突板)などを壁や天井に施工する手法です。お部屋全体に木の温もりと深いリラックス感をもたらしてくれます。

特に天井に貼ると空間に奥行きが出ますが、色の濃い木材を広い面積に多用しすぎると、お部屋全体が少し暗く、狭く感じてしまうことがあるためバランスの調整が大切です。

躯体現し(コンクリートむき出し)

マンションの構造体であるコンクリートを、壁紙などで隠さずにあえてそのまま見せる手法です。天井の圧迫感がなくなって開放感が出るうえ、無骨でかっこいいカフェのような空間に仕上がります。

ただし、マンションの一番外側に面している壁には結露を防ぐための断熱材が入っていることが多いです。そのため、構造上すべての壁をむき出しにすることはできないケースがほとんどです。

【事例】テイスト別・おすすめの素材組み合わせ

ここでは、特に人気の高い3つのインテリアテイストを取り上げ、それぞれの理想の空間を叶えるための「絶対に失敗しない素材の組み合わせ方」をご紹介します。

①ナチュラル・北欧テイスト

明るく清潔感のある北欧風の空間を目指すなら、床には「ライトオーク調のシートフローリング」を合わせるのがおすすめです。お手入れが簡単で寸法安定性が高いため、日々の暮らしやすさを重視するナチュラルなライフスタイルにぴったりと寄り添います。

壁のベースはシンプルな白のクロスで明るさを保ちつつ、一面だけを淡いグレーのアクセントクロスにすることで、空間がグッと引き締まります。さらに、リビングと隣の部屋を繋ぐ「室内窓」をアクセントとして造作すれば、光と風が通り抜けるモダンで上質な北欧テイストが完成します。

②インダストリアル×ナチュラルテイスト

カフェやヴィンテージショップのようなおしゃれな雰囲気の空間にしたい場合、モルタルやコンクリートを取り入れたくなりますが、実際は冬場の冷えや生活のしにくさが気になりがちです。

この事例では、床はナチュラルなテイストのフローリングで足元の温もりをしっかりと確保しつつ、天井に打ちっぱなしのコンクリートを採用しています。

インテリアや設備はシンプルな素材にまとめることで、ハードになりすぎない落ち着いた大人のインダストリアルテイストに仕上がりました。

③ホテルライク・モダンテイスト

高級ホテルのような洗練されたリラックス空間を自宅に再現するなら、素材の質感にこだわるのがポイントです。床には本物の木の質感をしっかりと感じられつつも、色味が上品で明るいアッシュ材の挽板フローリングをセレクトしました。

壁は白のクロスをベースに、一面は明るいグレーのアクセントタイルを取り入れて、空間に立体感と高級感を作り出しました。

さらに天井に間接照明を組み込むことで、ホテルライクな雰囲気を作り出しています。

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