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城南五山とは?場所・特徴・高級住宅街とされる理由を解説

城南五山とは

城南五山は、品川区・港区にまたがる5つの高台エリアの総称であり、歴史的背景や立地条件から、現在も高級住宅街として高い評価を受けています。

この記事では、城南五山の定義や各エリアの特徴に加え、高級住宅街とされる理由や、住まいとしての価値について解説します。

目次

城南五山とは

城南五山とは、城南エリアにある「花房山・池田山・島津山・八ツ山・御殿山」の5つのエリアを指します。

城南とは?

城南エリア

不動産業界では、東京23区を「城東・城西・城南・城北」に区分することがあり、「城南」は江戸城(現在の皇居)の南側に位置するエリアを意味します。

現在の東京23区では、主に品川区・目黒区・港区・渋谷区に加えて、世田谷区東部・大田区北部が城南エリアに入ります。

城南五山は、その中でも品川区・港区の高台にある5つの高級住宅街を指す言葉として知られています。

城南五山のエリアそれぞれの特徴

城南五山

城南五山は「花房山・池田山・島津山・八ツ山・御殿山」5つのエリアに分かれています。

どれもかつては武家屋敷が建てられていた歴史があり、現在では高級住宅街として知られるエリアですが、場所によってやや特徴が異なります。

花房山

花房山通り

花房山は、品川区上大崎3丁目付近の高台に位置するエリアです。五反田駅のほか、目黒駅からも歩いて行けるアクセス良好な立地でも知られています。「花房山」という名前は、明治・大正期には外交官として知られる花房子爵の別邸があったことに由来します。

江戸時代には大名屋敷が置かれ、現在もペアシティ花房山などの高級マンションや別邸が立ち並んでいます。

池田山

池田山公園

池田山は、現在の品川区東五反田4・5丁目付近の高台に位置するエリアで、五反田駅・白金台駅・高輪台駅・五反田駅などからアクセスが可能です。

「池田山」の名称は、かつて備前岡山藩池田家の下屋敷があったことに由来します。五反田駅周辺の利便性を享受しながらも、喧騒から離れた閑静な住宅街が広がっています。

一戸建ての住宅が多いエリアですが、パークハウス池田山公園白金台の杜など比較的低層な高級分譲マンションもいくつか存在します。

池田山公園や「ねむの木の庭」など、緑豊かな住環境も特徴です。

島津山

清泉女子大学

島津山は、品川区東五反田1・3丁目付近の高台に位置するエリアで、五反田駅・高輪台駅へアクセス可能です。

江戸時代には仙台伊達藩の広大な下屋敷が置かれ、明治期には旧鹿児島藩主・島津公爵が購入し、英国風洋館の私邸が建てられたことから「島津山」と呼ばれるようになりました。この邸宅は財界人の社交の場としても利用され、その後は日本銀行を経て清泉女子大学の敷地となっています。

現在も旧島津家本邸などの歴史的建造物が残り、落ち着いた住環境が広がる住宅街として知られています。

八ツ山

八ツ山橋

八ツ山は、港区高輪3・4丁目付近に位置しており、品川駅・北品川駅から歩いて行けるため、ビジネスマンにも人気のあるエリアです。

名称の由来には諸説ありますが、かつては起伏のある地形でした。江戸時代には目黒川の改修や埋め立てに伴い、山が切り崩され、現在は比較的平坦な地形となっています。

周辺には八ツ山通りや八ツ山橋など、地名を残す通りや橋が点在しており、ペアシティ・ルネッサンスなどの高級ヴィンテージマンションが点在しています。

御殿山

ガーデングレイス品川御殿山

御殿山は、品川区北品川3〜6丁目付近の高台に位置しており、品川駅の南側にあたるエリアです。

江戸時代には、徳川家康が建立したとされる将軍の休息所「品川御殿」が置かれていたことが名称の由来です。

明治以降は富裕層の邸宅地として発展し、昭和期にはソニー創業の地としても知られています。現在は再開発が進み、グラン・クロワージュ御殿山やパークコート御殿山ジ・エストなどの高級マンションや商業施設が立地するエリアとなっています。

かつては東京湾を見下ろす海沿いの高台で、桜の名所としても知られていました。

城南五山が高級住宅街とされる理由

城南五山は江戸時代・明治時代から邸宅地として知られるエリアで、現在でも高級住宅街として人気があります。

古くからこれらのエリアが富裕層の住まいとして人気がある理由として、以下の4つが挙げられます。

高台で地盤が良い

城南五山ハザードマップ

城南五山はいずれも武蔵野台地の高台に位置し、地盤が比較的安定しているとされます。

低地や埋立地に比べて水害リスクが抑えられやすく、ハザードマップを見ても城南五山はその多くが洪水・高潮・津波などのリスクから外れたエリアに入っています。安心感のあり、災害を避けて長く住み続けられる立地として評価されています。

歴史的背景

江戸時代には大名屋敷が置かれ、明治以降も華族や財界人の邸宅地として発展してきました。

代々富裕層の住居として親しまれてきたことから、現在でも土地のブランド性や格式の高さが評価されています。

都心アクセスの良さ

品川・目黒・五反田といった主要駅に近く、山手線や都営線など複数路線を利用できる立地です。

都心主要エリアへの移動がしやすく、通勤や生活の利便性に優れています。

落ち着いた住環境

大通りから一歩入ると静かな住宅街が広がり、低層住宅を中心とした街並みが維持されています。

周辺には緑も多く、都心にありながら穏やかな住環境が確保されている点が特徴です。

城南五山に住む際に注意すべきポイント

城南五山は高い評価を受ける一方で、住まい選びにおいて注意すべき点もあります。特徴を理解したうえで検討することが重要です。

物件価格が高い

ブランド性の高いエリアであるため、都内でもかなり価格水準が高く、資金にはかなり余裕が必要です。例えば、池田山エリアが含まれる品川区東五反田では、1LDKの家賃相場が24.20万円となっています。※

購入・賃貸ともに費用負担が大きくなりやすく、予算に制約が生じる可能性があります。特に駅近や高台立地の物件は希少性が高く、相場以上の価格帯となるケースも見られます。

※参照:株式会社CHINTAI「品川区東五反田の家賃相場情報」(調査日:2026年04月16日)

坂が多い地形

高台に位置する特性上、エリア内には起伏が多く坂道が目立ちます。日常の移動や通勤・通学において、負担を感じる場面があるかもしれません。

徒歩や自転車を利用する場合は、実際の動線や高低差の確認が重要です。また、道が狭いため車で運転する際にも注意が必要になります。

物件数が限られている

低層住宅中心の街並みが維持されており、新築マンションの建設も多くないため、市場に出る物件数はかなり限られます。

希望条件に合う住まいを見つけるには、継続的な情報収集が求められます。

ヴィンテージ物件が比較的多い

昔から邸宅地として知られるエリアということもあり、旧耐震のヴィンテージマンションが多いのも城南五山の特徴です。

ヴィンテージマンションは管理がしっかりしていれば比較的価格を抑えて立地の良いエリアに住めるのがメリットですが、人によっては向いていないと感じるかもしれません。また、マンション・部屋選びが非常に大切になるため、慎重な判断が必要になります。

城南五山はどんな人におすすめ?

城南五山は、利便性と住環境、資産性のバランスに優れたエリアですが、一方で条件による向き不向きもあるため、ライフスタイルに応じた判断が重要です。

資産性を重視したい人

城南五山は歴史的背景やブランド性により、資産価値が維持されやすいエリアです。

都心の中でも希少性の高い立地であり、中長期的に安定した評価を受けやすい点が特徴です。長期的な資産形成を重視する場合にも、有力な選択肢となります。

都心近くで落ち着いた住環境を求める人

都心の主要エリアへのアクセスに優れながらも、住宅街は静かで落ち着いた雰囲気が保たれています。

大通りから一歩入ると穏やかな街並みが広がり、生活環境の質が高い点が特徴です。利便性と住環境のバランスを重視する場合に適した立地です。

共働き・子育て世代

共働きをしている方や、これから子育てをしたいと考えている方に適したエリアです。都心へのアクセスの良さにより通勤負担を抑えつつ、落ち着いた住環境で生活できる点が魅力です。

また、教育環境や生活利便性も整っており、生活と子育ての両立を図りやすい環境といえます。

城南五山エリアは教育にも最適

第三日野小学校

城南五山は高級住宅街として知られるエリアであるがゆえ、インターナショナルスクールや私立幼稚園・小学校も多く存在しており、幼少期から私立教育に力を入れやすい環境です。

また、公教育においても人気の高い学区に含まれることが多いのも特徴です。

学校選択制を採用

城南五山のある品川区・港区では、通学区域の児童を優先的に受け入れたうえで、他の通学区域からの通学を認める学校選択制が導入されています。

花房山・池田山第三日野小学校(品川区)
島津山日野学園(品川区・小中一貫校)
八ツ山高輪台小学校(港区)
御殿山(北品川3丁目)品川学園(品川区)
御殿山(北品川4~6丁目)御殿山小学校(品川区)

ただし、学校選択制は受入可能人数に余裕がある場合に限り他区域からの入学が許可されます。人気が高い第三日野小学校などの一部学校では学区内に住んでいないと入学できないケースも見られるため、確実に希望の公立校へ入学するには学区内のエリアに住む必要があります。

このような制度のもと、城南五山エリアは教育環境の良さから学区としての人気が高い傾向にあります。落ち着いた住環境に加え、中学受験を視野に入れた教育水準の高さから、子育て世帯にとって教育面でも選ばれやすいエリアといえます。

子育て支援や教育環境について詳しく知りたい場合は、以下の記事も参考になります。

城南五山の特徴と住まい選びのポイント

城南五山は、品川区・港区にまたがる5つの高台エリアから構成され、歴史的背景や立地条件により高級住宅地として高い評価を受けています。

地盤の安定性や都心へのアクセスの良さ、落ち着いた住環境といった点が魅力である一方、価格の高さや物件数の少なさといった側面もあります。

これらの特徴を踏まえると、資産性を重視する方や、利便性と住環境のバランスを求める方に適したエリアといえます。自身のライフスタイルや優先順位に照らし合わせて検討することが重要です。

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