
年月を経るごとに独自の魅力と風格を増していくヴィンテージマンションは、新築にはない深い味わいを持っています。しかし、築年数が経過しているからこそ、物件選びには特有の注意点もあります。
この記事では、快適に暮らせるヴィンテージマンションの探し方や、見極めのポイントを解説します。
ヴィンテージマンションならではの魅力とは
実は、「ヴィンテージマンション」という言葉には明確な決まりや定義がありません。築20年程度でヴィンテージとすることもあれば、築40年・50年以上をヴィンテージと呼ぶ人もいます。
また、ただ築年数が古い=ヴィンテージではないとする場合もあります。管理の状況やマンションそのものが持つ個性によって、ヴィンテージとしてのプレミアが付き価値が上がるケースもあるためです。

築年数の古いマンションをたくさん見てきましたが、やはりヴィンテージというと「古いだけでなく、グレードが高いマンション」というイメージがありますね。(弊社仕入れ担当)
本記事では、「ヴィンテージマンション=築年数が30年以上、プレミア価値を持つマンション」という定義でヴィンテージマンションの魅力を深堀りしていきます。
新築にない独自の風格

「マンションは新しいほうが良い」という考え方もありますが、一方で「年月を経ることで街の風景に馴染み、独自の風格を纏うマンションが良い」という方もいらっしゃるでしょう。
新築マンションは最新の設備や流行のデザインを取り入れた空間に住めるのがメリットですが、ヴィンテージは時が経っても廃れない味わいのある空間を楽しむことができます。
住み心地のよい環境
人気のあるヴィンテージマンションは、管理の状況が良好に保たれています。日々の手入れが丁寧に行き届いているからこそ、古さを感じさせない心地よい空間が保たれており、日々の暮らしを安心して過ごせます。
また、グレードの高いマンションは建物そのものの造りが良く、築年数が古くても実際の地震のリスクは低いといわれています。
古い=住みにくい・危険というわけではなく、ゆとりを持って建てられたからこそ、住み心地の良い環境が整っています。
都心の好立地が多い
都心の土地開発にゆとりがあった時代からあるハイグレードのヴィンテージ物件の多くは、選び抜かれた場所に贅沢な敷地を確保して建てられたものです。
そのため、ヴィンテージマンションの多くは都心の一等地など交通の便が良い場所に立地しています。
ただ便利なだけでなく、都心にいながらも落ち着いた環境が整えられているのも特徴です。
管理費用が上がりにくい
築年数の古いマンションは、修繕の必要性から管理費・修繕積立金が高くなりがちなのは事実です。しかし、共用施設が最小限に抑えられていることが多いため、費用が急激に跳ね上がるような事態はほとんどありません。
例えば、新築のタワーマンションは購入当初のランニングコストは低く設定されていても、数年単位で見ると修繕積立金が倍近くになるケースもあります。管理費用が上がりやすい分、共用施設が充実しているのがタワーマンションのメリットです。そのため、敷地内でのサービスをよく利用する方にはタワーマンションがおすすめです。
一方で、長期的な視点で管理費用が上がりにくい物件を選ぶのであれば、ヴィンテージマンションを選ぶのも良い選択肢でしょう。
理想のヴィンテージマンションに出会うための探し方
単に築年数が古いだけのマンションは住みやすさの面でもマイナスになりやすく、売却時にもなかなか買い手がつきません。
自分に合ったヴィンテージマンションを探すための具体的なポイントをお伝えします。
管理状況を確かめる
エントランスやゴミ捨て場などの共用部分がきれいに保たれているか、修繕積立金が計画通りに集められているかをチェックすることも重要です。
過去の大規模修繕の履歴や今後の長期修繕計画を見ることで、そのマンションがこれからも適切に維持されていくかを判断できます。
また、オートロックや宅配ボックスの有無も一つの指標になります。ヴィンテージマンションだからといって最新設備がないとは限らず、築40年以上であっても過去の大規模修繕でオートロックなどの設備が後付けされている物件も少なくありません。
設備がアップデートされているマンションは、管理組合の意識が高く状態が良いという証拠になるため、狙い目の物件といえます。
配管状況をチェック
見落としがちなのが配管の状況です。築40年を超えるようなマンションは配管も老朽化しており、そのままにしておくと漏水などのトラブルにつながるため交換が必要です。
しかし、建物の構造や独自の管理規約次第では、個人のリノベーションだと配管工事が認められない、あるいは技術的に難しいケースがあります。こういったマンションの場合、管理会社に交渉できる知識を持った専門家が必要になってきます。

実際に、他社では施工不可とされた物件を弊社が買い取って配管工事を成功させてリノベーションを行って事例もあります。
ヴィンテージマンションはルールが厳格なことも多いため、購入してから「こんなはずではなかった」という事態になる可能性もあります。
リノベをするかあらかじめ決めておく
ヴィンテージマンションは設備や配管が古くなっていることが多いため、リノベーションを視野に入れる方も多いでしょう。
まずは「リノベせず住む」「リノベ済みの物件を買う」「買ってから自分でリノベする」のどれにするかを決めてから物件選びをするのがおすすめです。
リノベせず住む
リノベーションせず住む場合、購入価格をかなり抑えることができます。しかし、設備が古いため入居後すぐに故障したり、冷暖房が設置できない部屋があったりするリスクには注意が必要です。
ヴィンテージマンションの場合、リフォームされていない状態の内装も独特の風合いを持っていることが多いので、設備が古くてもいいからレトロで素敵な空間に住みたい、という方はリフォーム・リノベーションせず住むのも一つの手でしょう。
リノベ済み物件を買う
リノベ済みのマンションであれば、施工などの手間をかけることなく内装や設備が新築のように新しくなった部屋に住むことができます。
リノベーションしてから販売するという形式上、資産価値を考慮して好立地や眺望の良い部屋が選ばれる傾向がありますが、細かいカスタマイズがない分工事費用を抑えた快適なお部屋に住むことができます。
また、ヴィンテージマンションで問題になりがちな配管設備なども一新した状態で購入することができます。
買ってからリノベする
購入後にリノベーションする場合、自分で好きな間取りや設備を選び、自分らしい空間を作ることができるのがメリットです。
オーダーメイドでリノベーションの内容を決めるため、購入費用と工事費用を合わせるとトータルの出費がかさむ傾向があります。また、管理規約で禁止されている工事がないかどうかの確認が不可欠です。
「自分の好きな部屋に住みたい」というこだわりがある方向けの選択肢でしょう。
(住宅ローンを利用したい場合)耐震基準を満たしているか
築年数の古い旧耐震基準のマンションは、金融機関からの担保評価が出にくく、住宅ローンが利用できないケースが多くあります。いくら立地が良く人気のヴィンテージ物件であっても、この評価を覆すのは困難です。
住宅ローンを組んだり、住宅ローン控除などの税制優遇を利用したりするには、そのマンションが「耐震基準適合証明書(新耐震基準を満たしている証明)」を取得しているかどうかが重要になります。
建物自体が地震に耐えられる頑丈な構造であっても、公的な証明書を取得するための検査や投資を行っているかはマンションによって異なります。証明書がない場合は現金一括購入しか選べないこともあるため、ローン利用を前提とするなら、まずは新耐震基準に適合している物件から探す必要があります。
ヴィンテージマンションに詳しい不動産会社に相談
検索サイトで単に築年数だけで絞り込むと、管理が行き届いていない「ただ古いだけのマンション」に当たってしまう可能性があります。そのため、ヴィンテージ物件特有の管理状況やリノベーションの可否などに対する知識を持つ不動産会社に相談するのがおすすめです。
また、売主が個人ではなく不動産会社の場合、担当者が周辺住民の様子や詳しい物件状況を把握していることが多いです。

実際、売主としてリノベ済みマンションを販売しているパックシステムでは、内見時に同席させていただき、物件について直接話をさせていただくこともあります。
売主が同席可能な場合、詳しい情報を聞いてみるのもおすすめです。
