
家探しを始めると、「家族の間で希望条件が合わずなかなか次の段階へ進めない」というケースが度々見られます。
家族全員で住む家だからこそ、何を最優先にするのかを整理し、お互いに納得できる条件を見つけることが大切です。
この記事では、失敗のない家選びを進めるための流れと、優先順位のつけ方のポイントを不動産会社ならではの視点で解説します。
①全員の希望を共有する
家選びを始める際は、最初から細かい物件条件を決めるのではなく、まず家族それぞれが「どんな暮らしをしたいのか」を話してみましょう。
例えば、「今より広い家に住みたい」「通勤を楽にしたい」「子どもが過ごしやすい環境にしたい」「休日は家族でゆっくり過ごしたい」など、大まかな希望で構いません。
この段階では、希望を一つにまとめる必要もありません。
一人は「仕事が忙しいので通勤時間を短くしたい」と考えていて、もう一人は「子どもが成長しても暮らせる広い家がいい」と考えているかもしれません。
先に物件を見始めてしまうと、一人は駅に近い物件を気に入り、もう一人は郊外の広い物件を気に入るなど、判断基準そのものが食い違ってしまいます。
まずは家族それぞれが新しい家に何を求めているのかを共有するところから始めましょう。
(セリフ)話し合うだけでなく、出てきた希望を文字にして残しておくのもおすすめです。後から条件を整理するときにも、「なぜこの条件が必要だったのか」を振り返りやすくなります。
②希望を物件条件に落とし込む
大まかな希望が出そろったら、それを実際の物件選びに使える条件へ落とし込んでいきます。
例えば「通勤を楽にしたい」のであれば、「勤務先まで40分以内」「駅徒歩10分以内」などが具体的な条件になります。
「子どもが成長しても暮らせる家にしたい」のであれば、「3LDK以上」「子ども部屋を確保できる間取り」といった条件が考えられるでしょう。
「現在の生活環境を変えたくない」という希望なら、「今の学区内」「よく利用するスーパーや病院へ通いやすい」といった条件につながります。
このように、最初から物件のスペックを決めるのではなく、実現したい暮らしから逆算して条件を決めるのがポイントです。
ライフプラン全体を考えるのが重要
条件を整理する際は、現在の暮らしだけでなく、将来のライフプランを考えることも大切です。
例えば、小さいお子さんがいらっしゃるご家族では寝室が一部屋あれば問題ないかもしれませんが、いずれ小学生・中学生になれば個室が必要になってきます。その場合、子どもの成長に合わせて買い替えやリフォームを行うことになるでしょう。
反対に、子どもが独立するフェーズに入ったら部屋数を減らした生活を考えることになります。どのライフステージに合った家を選ぶかという視点で選ぶのも重要になります。
家族で将来の暮らしを思い描きながら、必要な条件を見直していきましょう。
③条件に優先順位をつける
希望する条件が整理できたら、すべてを同じ優先度で考えるのではなく、重要度を分けていきます。
例えば、次の3段階に分けると整理しやすいでしょう。
- 絶対に必要な条件
- できれば満たしたい条件
- なくても困らない条件
「子どもの転校を避けたいので学区は変えられない」という家庭であれば、学区は最優先になります。一方、駅徒歩5分を希望していても、徒歩8分なら許容できるのであれば、駅距離は「できれば満たしたい条件」にできます。
すべての希望を満たす物件を探すのではなく、何なら変えられて、何は変えられないのかを家族で共有しておくことが重要です。
どうしてもまとまらない時は?
優先順位を決める中で、家族の意見が真っ向から対立することもあります。その場合は、なぜその条件が必要なのか、理由まで掘り下げて話し合ってみましょう。
例えば、家族の一人が「築20年以内の物件がいい」と考えていたとします。しかし、「古いマンションはセキュリティが不安」「内装が古そう」といった理由だった場合、必ずしも築20年以内である必要はないかもしれません。
築年数が経っていても、管理状態が良く、オートロックなどの設備が整っているマンションも数多くあります。内装についても、リノベーション済みの物件であれば、築年数を感じにくいでしょう。
このように、希望条件そのものではなく、その条件を求める理由を確認することで、別の選択肢が見つかることがあります。
表面的な条件だけで判断せず、家族が本当に求めているものを整理しながら話し合いましょう。
④予算とのバランスを見て物件を探す
優先順位まで決まったら、予算とのバランスを見ながら具体的な物件探しを始めます。
希望条件を全て満たす物件が予算内にあれば理想的ですが、実際には「駅を近くすると狭くなる」「広さを求めるとエリアを広げる必要がある」など、何かを選ぶことで別の条件が変わることも少なくありません。
ここで③で決めた優先順位が役立ちます。
例えば、「学区と3LDKは譲れないが、築年数は問わない」と決まっていれば、築古マンションまで対象を広げられます。「通勤時間が最優先で、広さは多少妥協できる」と決まっていれば、駅近のコンパクトな物件を中心に探せます。
また、住宅ローンを利用できるか、どの程度まで借り入れできるかによっても選べる物件は変わります。物件探しと並行して、住宅ローンの事前審査なども進めておくとよいでしょう。
家族が実現したい暮らしから優先順位を考えよう
家選びの優先順位を決める際は、いきなり駅距離や築年数、間取りなどの細かい条件から考える必要はありません。
まずは家族それぞれが「新しい家でどんな暮らしをしたいのか」を共有し、それを実現するために必要な条件へ落とし込んでいきます。そのうえで、絶対に必要な条件と、ある程度変更できる条件を分ければ、物件を比較する基準も明確になります。
家族によって、通勤、子育て、広さ、立地など何を優先するかは異なります。物件そのものを比較する前に家族の希望を整理しておくことが、納得できる家を見つけるための第一歩です。
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